これまでの実績

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インターンOBの声

挑戦を通じて、地域に勇気を与える側へ

NPO法人ETIC. 土屋望生 (熊本県立大学 総合管理学部卒)

 

かっこいい大人にインターンを通じたくさん出会うことが出来た……そう話す土屋さんは、将来、故郷の五木村で自らが「かっこいい大人」となって仕事をつくり出していくことを目指しています。「地方」「地域」という言葉が注目されるようになり、では自分の「地元」に何ができるのか?土屋さんが自分の道を見つけるまでを語っていただきました。

 

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●いつ、どのような内容のインターン・学生スタッフを経験しましたか?

 

大学1年の5月から大学3年の5月まで、長期実践型インターンシップを初めて熊本で立ち上げるということで、参加学生の集客活動を中心に動いていました。チラシの作成をはじめ、目標学生数を達成するための会議や、フミダスが熊本でどのような役割を担っていくかという方向性を決めていくような議論の場にも参加させてもらっていました。

その他にも、大学4年の4月から9月の間には、学生集客のサポートをしつつ、インターンシップの受け入れ企業として参画してくださっている介護施設「おとなの学校」の教材づくりをしていました。施設を利用される高齢者の方が生き甲斐を持って日々を楽しめるような教科書の作成や、そのためのヒアリングなどをしていました。

 

●今はどんな仕事をしていますか?

 

NPO法人ETIC.という東京の会社で、地方や地域を盛り上げるために活動している方々のサポートを、仕事としてやっています。

 

例えば、「地方・地域」を求める都市部の人材を「地域の面白い現場」につなぐためにプログラム、イベントを実施しています。都市部の学生が長期的に地域の企業に入り込んで企業の課題解決に取り組むインターンシップ事業(地域ベンチャー留学)や、社会人が東京にいながらフィールドワークとワークショップを通して地域の企業課題に対する提言をしていくプログラム(地域イノベーター留学 )、普通の転職サイトには載っていないような右腕を求める地域の中小企業の転職サイトの運営(DRIVE REGIONS)など、様々な事業があります。

 

また、地域のプレイヤーが活動をさらに加速させるための研修プログラムの運営なども行っています。私自身、将来は出身である五木村にチャレンジが生まれていくような仕事をしたいと思っているので、そういった面でもとても勉強になっています。

 

●社会人の今だからこそ思う、インターンでの大事な経験は何だったでしょうか?

 

やはり、「かっこいい大人と会って話せる」というのは、最大の経験だったと思います。ただ学生生活を送っていると、会える大人は親と教授とバイトのマネージャーくらいで、実際に働いている、しかも想いと誇りを持って働いている人との接点はほとんどなかったんですよね。そんな中で、様々な機会を通してたくさんのかっこいい大人と話せたことは、本当に今の自分につながっていると思います。表面的なかっこよさではなく、その信念や決心に、すごく惹かれました。経営の面や、何を大事にして働くといいかなど、たくさん教わることがありましたし、何より、みなさん学生スタッフやインターン生に期待してくださるんです。それが本当にありがたかったなと思います。
今もたくさんの方が私の夢を応援して下さっていて、そのご縁に本当に感謝していますし、これからも大事にしていきたいと思っています。

 

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●これからの社会をつくるために、自分はどんな貢献ができると思いますか?

 

すごく難しい質問ですが、今感じていることをお答えできればと思います。
自分の地元にUターンして、仕事をつくっていくロールモデルになれたらなと思っています。先ほどもお話した通り、私は将来、五木村にUターンして、五木村をたくさんの人が誇りに思ってくれるような仕掛けをする仕事をしたいと思っています。自分から仕事をつくっていかなければならない中で、このような仕事をしていくと決心するまでにはかなり時間がかかりましたし、勇気が必要でした。周りにもそんな人は全然いなかったので。

 

でも東京に来てETIC.で働いて、地域で活躍している方とたくさん話をして、一緒に仕事をさせて頂いて、勇気をもらうことがたくさんあるんです。自分以外にも挑戦している方がいて、なおかつ自分を応援してくれている方がいるんだなと。

 

数は多くはないのかもしれませんが、自分の地元が大好きで、地元に帰りたいけど、仕事がないから、働くイメージがつかないから、その選択をあきらめている人っていると思います。まずは私が五木村で仕事をつくって、仕事をつくりやすい環境を作って、そのモデルが広がれば、「あ、こんな仕事の仕方もあるんだな」と思ってもらえると思います。事例が作れたら真似もしてもらえると思いますし、勇気も与えられたらいいなと。それが全国の過疎と言われている地域を元気にしていくという意味で、私が社会に対して貢献できる唯一のことなのかなと、今は思っています。
もちろん、これからまた変わるかもしれません。でもまずはそこを目指して、東京での修行を頑張りたいと思っています。